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給料が上がらない時代を生き抜く。事務職でも始められる「新NISA」の最初の口座選びと、迷わず続けられる積立設定

手元の給料明細を見つめて、

「今年も基本給、ほとんど増えていないな……」

と、小さくため息をついたことはありませんか?

スーパーで買う食品や日用品、電気代などは以前より高くなっているのに、毎月入ってくる給料はそれほど変わらない。

「ちゃんと働いて、ちゃんと貯金しているのに、なぜか生活に余裕が出ない」

そんな感覚を持っている事務職の方も多いのではないでしょうか。

そこで最近よく耳にするのが「NISA」です。

気になって検索してみても、

「つみたて投資枠?」
「インデックスファンド?」
「信託報酬?」
「オルカン?」

知らない言葉ばかり出てきて、

「なんだか難しそう……」
「損するのが怖い」
「結局、何を選べばいいの?」

と、口座開設の手前で止まってしまう人も少なくありません。

でも、最初から投資の専門家になる必要はありません。

この記事では、投資経験がほとんどない事務職の方を想定して、

  • NISAとは何なのか
  • 銀行とネット証券は何が違うのか
  • SBI証券と楽天証券はどう選ぶのか
  • 「オルカン」とは何なのか
  • 月5,000円から積み立てるとどうなるのか

を、できるだけ専門用語を使わずに整理します。

※この記事は投資商品の購入を推奨するものではなく、NISAを理解するための一般的な情報提供を目的としています。投資信託などの金融商品は価格が変動し、元本割れする可能性があります。実際に投資する際は、ご自身の家計やリスク許容度を考えたうえで判断してください。

1.給料が増えにくい時代。「貯金だけ」で本当に大丈夫?

「投資は怖いから、とりあえず銀行に貯金しておけば安心」

もちろん、貯金はとても大切です。

急な病気や失業、家電の故障などに備える生活防衛資金まで投資に回す必要はありません。

一方で、長期間使う予定のないお金まで、すべて現金だけで持ち続けることにもリスクがあります。

それが「物価上昇」です。

たとえば、以前100円で買えていた商品が110円になったとします。

銀行口座にある「100万円」という数字自体は変わっていなくても、物の値段が上がれば、その100万円で買えるものは少なくなります。

これが「お金の実質的な価値が下がる」ということです。

そこで選択肢のひとつになるのがNISAです。

NISAは、投資によって得られた利益などが一定の範囲内で非課税になる制度です。

通常、株式や投資信託で得た利益には税金がかかりますが、NISA口座内で得られた利益については非課税になります。

2024年から始まった現在のNISAでは、非課税で保有できる期間が無期限となり、年間投資枠は「つみたて投資枠120万円」「成長投資枠240万円」、合わせて年間最大360万円です。

ただし、初心者が最初から上限まで投資する必要はまったくありません。

月5,000円、月1万円など、自分の生活に影響しない金額から始めることもできます。

大切なのは、

「貯金か投資か」の二択にしないこと。

すぐに必要になるお金は現金で確保し、それ以外の余裕資金についてNISAを使った長期投資を検討する。

これくらいの考え方から始めて十分です。

2.NISA口座は銀行?ネット証券?初心者が確認したいポイント

NISAを始めようと思ったとき、最初に迷うのが、

「どこで口座を作ればいいの?」

という問題です。

普段使っている銀行でもNISA口座を開設できる場合があります。

そのため、

「給料が振り込まれている銀行で作れば簡単そう」

と思うかもしれません。

銀行が悪いというわけではありません。

対面で相談できる安心感を重視する人には、銀行が合っている場合もあります。

ただし、長期の積立投資を考えるなら、ネット証券も比較してみる価値があります。

確認したいポイントは主に、

  • 取り扱っている投資信託の数
  • 購入時にかかる手数料
  • 保有中にかかる信託報酬
  • クレジットカード積立への対応
  • ポイントサービス
  • スマホやパソコンでの使いやすさ

などです。

特に長期投資では、毎年かかるコストの差が積み重なります。

事務用品に例えてみましょう。

同じような機能のボールペンが、

A店では150円。
B店では200円。

1本だけなら大きな差には感じません。

しかし、それを何年も何十年も購入するとしたらどうでしょう。

小さな価格差でも、長期間積み重なると無視できない金額になります。

投資信託の手数料も同じです。

だからこそ、

「普段使っている銀行だから」という理由だけで決めず、ネット証券を含めて比較する。

これを最初のルールにしておくといいでしょう。

3.初心者が比較しやすい「SBI証券」と「楽天証券」

ネット証券を調べ始めると、今度は会社がたくさん出てきます。

そこで初心者が比較候補にしやすいのが、

ポイント

SBI証券と楽天証券です。

どちらもNISAに対応しており、投資信託の積立やクレジットカードを使った積立にも対応しています。

SBI証券が候補になりやすい人

  • 三井住友カードを使っている
  • Vポイントを利用している
  • 商品数やサービスの充実度を重視したい

SBI証券では、対象の三井住友カードなどを利用した投資信託のクレカ積立に対応しています。

ポイント還元率はカードの種類や年間利用額などの条件によって異なるため、「○%必ずもらえる」と考えるのではなく、申し込み時に最新条件を確認しましょう。

楽天証券が候補になりやすい人

  • 楽天市場をよく利用する
  • 楽天カードを使っている
  • 楽天ポイントを普段から貯めている

楽天証券では楽天カードを使った投信積立が可能で、NISAにも対応しています。

2026年8月時点では、楽天カードの種類などによってポイント還元率が異なります。

また、楽天ポイントを投資信託の購入に利用することもできます。

つまり、選び方を難しく考えすぎる必要はありません。

普段から楽天のサービスをよく使っているなら楽天証券。

三井住友カードやVポイントとの相性を重視するならSBI証券。

といった形で、まず2社を比較してみると分かりやすいでしょう。

※ポイント還元やクレカ積立の条件は変更されることがあります。口座開設前に必ず各証券会社の公式サイトで最新情報を確認してください。

4.よく聞く「オルカン」って何?

NISAについて調べると、かなり高い確率で出てくる言葉があります。

それが、

「オルカン」

です。

正式には「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」という投資信託で、「オール・カントリー」を略して「オルカン」と呼ばれています。

では、なぜ初心者向けの記事などでよく紹介されるのでしょうか。

理由のひとつが「分散」です。

もし、ある会社1社だけに自分のお金を投資したとします。

その会社の業績が大きく悪化すれば、自分の資産も大きな影響を受ける可能性があります。

一方、全世界株式型の投資信託なら、日本、米国、欧州、新興国など世界各国の株式へまとめて投資できます。

イメージとしては、

「世界中の会社が入った詰め合わせパック」

のようなものです。

自分で、

「次はアメリカ株を買って……」
「今度は日本株を買って……」
「ヨーロッパにも分散して……」

と一つずつ管理する必要がありません。

そのため、

「個別企業を分析する時間はない」
「毎日株価を見るのは疲れる」
「できるだけシンプルにしたい」

という人にとって、比較候補にしやすい商品です。

ただし、ここは非常に重要です。

オルカンなら損をしない、という意味ではありません。

世界的に株価が下落すれば、オルカンの価格も下がります。

投資した100万円が、一時的に80万円、70万円になる可能性もあります。

そのため、

「オルカンを買えば安心」

ではなく、

「長期・積立・分散を考えるときに、候補のひとつとしてよく比較されている商品」

と理解しておきましょう。

5.怖いなら「月5,000円」から積立を考えてみる

「仕組みは分かった。でも、やっぱり投資するのは怖い……」

そんな人が無理に大きな金額を投資する必要はありません。

そこで考えたいのが「積立」です。

たとえば毎月5,000円と決めて、自動的に投資信託を購入するよう設定します。

価格が高い月もあれば、安い月もあります。

一定額を定期的に購入することで、購入するタイミングを分散できます。

何より、

「今月は買うべき?」
「株価が下がってから買おうかな?」

と毎月悩む必要がありません。

月5,000円から始める場合のイメージ

購入商品の例:
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

積立金額:
月5,000円

口座:
NISAのつみたて投資枠

支払い:
証券会社が対応しているクレジットカードや銀行口座など

積立日:
利用する証券会社・決済方法で設定可能な日

※これはあくまで初心者向けの一例です。特定商品の購入を推奨するものではありません。

では、月5,000円を20年間積み立てるとどうなるでしょうか。

毎月5,000円を20年間積み立てると、

元本は120万円です。

仮に年5%で運用できたとすると、20年後には約205万円になります。

元本120万円に対して、約85万円が運用によって増えた部分です。

もちろん、これは「毎年5%増える」という意味ではありません。

実際の市場では、

ある年はプラス15%、
翌年はマイナス10%、

というように上下します。

将来の運用成果も保証されません。

それでもシミュレーションをしてみると、

「毎月の金額 × 時間」

が資産形成にどのような影響を与えるのかイメージしやすくなります。

月5,000円なら年間6万円。

まず小さく始めて、家計に余裕が出てきたら月1万円などへ変更する方法もあります。

大切なのは、投資額を増やすことより、

生活を圧迫する金額を投資しないことです。

【番外編】ChatGPTを使って「自分なら月いくら?」を整理してみる

「月5,000円ならできそう。でも私の場合はいくらがいいんだろう?」

そんなときは、ChatGPTなどの生成AIを「答えを決めてもらう場所」ではなく、家計を整理するための壁打ち相手として使う方法があります。

ただし、AIに、

「私におすすめの投資額を教えて」

だけでは、判断材料が少なすぎます。

そこで、個人を特定できない程度の概算値を使って質問します。

AIへの入力例

「30代の事務職です。

毎月の手取りは約20万円、生活費は月15万円程度、現在の貯金は150万円あります。

新NISAで積立投資を検討しています。

月1万円・2万円・3万円をそれぞれ20年間積み立て、仮に年3%で運用できた場合について、

・20年間の元本
・20年後の想定資産額
・想定運用益

を表にしてください。

また、生活費を圧迫しない積立額を考えるときに確認すべき項目も教えてください。」

このように聞けば、

「月1万円ならどうなる?」
「月2万円なら?」
「月3万円なら?」

と比較できます。

AIに投資先を決めてもらうのではなく、

自分で判断するための材料を整理してもらう。

これがポイントです。

なお、AIへ相談するときに、

  • 氏名
  • 住所
  • 電話番号
  • 銀行口座番号
  • クレジットカード番号
  • 証券会社のログインID・パスワード

などを入力する必要はありません。

家計を相談するときは、「手取り約20万円」「貯金約150万円」のような概算値でも十分です。

また、AIが計算した結果については、証券会社などが提供している資産運用シミュレーターでも確認してみましょう。

6.口座開設する前に準備しておきたいもの

ここまで読んで、

「NISAについて少し分かってきた」

と思えたら、次は実際の証券会社を確認してみましょう。

口座開設方法は証券会社によって異なりますが、オンラインで本人確認ができるサービスもあります。

一般的には、

  • スマートフォン
  • マイナンバーカードなどの本人確認書類
  • 銀行口座
  • クレカ積立を利用する場合は対象のクレジットカード

などを準備しておくと手続きを進めやすくなります。

ただし、

この記事を読んだからといって、今日すぐ投資を始める必要はありません。

まずは、

「SBI証券と楽天証券では何が違う?」
「自分が普段使っているポイントはどっち?」
「月5,000円なら家計に影響しない?」
「そもそも投資に回していい余裕資金はいくら?」

このあたりを確認するだけでも十分です。

まとめ|最初から完璧に理解しなくても大丈夫

NISAについて調べ始めると、難しい言葉がたくさん出てきます。

しかし、最初に覚えておきたいポイントはそれほど多くありません。

  • NISAは投資による利益などが非課税になる制度
  • 投資なので元本割れする可能性はある
  • 生活防衛資金まで投資しない
  • 銀行だけでなくネット証券も比較する
  • SBI証券や楽天証券などを比較候補にする
  • オルカンは長期・積立・分散を考える際の代表的な選択肢のひとつ
  • 最初から大きな金額を投資する必要はない
  • 月5,000円など生活に影響しない金額から検討する方法もある

給料を明日から5万円増やすのは簡単ではありません。

だからこそ、

「入ってくるお金を増やす」だけではなく、「今あるお金をどう守り、どう育てていくか」を知っておく。

これも、これからの時代に必要な生活防衛のひとつではないでしょうか。

今日やることは、口座開設でなくても構いません。

まずはSBI証券や楽天証券などの公式サイトを開いて、

「自分ならどちらが使いやすそうかな?」

と比較するところから始めてみてください。

その小さな行動が、将来のお金について考える最初の一歩になります。

三上 ケン
三上 ケン

※本記事の制度・サービス内容は2026年8月時点の情報をもとにしています。NISA制度や証券会社のサービス、ポイント還元条件などは変更される場合があります。実際に利用する際は金融庁および各金融機関の公式サイトで最新情報をご確認ください。

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